「経年劣化の錆で腐食が進行している亜鉛メッキ鋼板の屋根をガルバリウム鋼板で重ね葺き」

「お店の屋根の軒先が錆びていてボロボロになっているので雨漏りがとても心配。お店なので屋根の色を見栄えのする綺麗な色にしたい。」 というお客様のご要望にお応え致しました。

経年劣化で錆の腐食が進行している亜鉛メッキ鋼板の屋根
経年劣化で錆の腐食が進行している亜鉛メッキ鋼板の屋根

お客様は普段屋根に上らないので屋根全体を上から見る事はできませんが、軒先を下から見上げた状態で劣化に気づかれての今回のご依頼でした。
一時期主流となっていた亜鉛メッキ鋼板の屋根ですが、軒先が錆びている状態ですと、そこから穴が開き雨漏りや躯体の腐りに発展しかねない状態になります。

今回は穴あきへの保証が25年とも言われているガルバリウム鋼板を使用しての、屋根の重ね葺き工事を行いました。

※ガルバリウム鋼板とは、従来の亜鉛メッキ鋼板にアルミニウムを55%加えることで錆びにくくなったアルミ亜鉛合金メッキ鋼板のことです。アルミニウムを55%加えたことで、従来の亜鉛メッキ鋼板と比べて3~6倍サビにくく、長寿命です。

葺き替えではなく、重ね葺きにした理由

・工期短縮
 葺き替えを行わない分、作業工程が削減され工期が短縮。工事費も削減されます。
・廃材処分費の軽減
 既存部材の撤去を行う分、廃材処分費がかかるため、処分費も軽減されます。
・重ね葺きでも綺麗に収まる
 ガルバリウム鋼板自体がとても頑丈な上に薄いので、重ね葺きをしてもすっきり収まります。

※今回の商品には断熱材がついておりませんが、断熱材付きのものでは下記の項目の効果も見込めます。
・防音断熱の強化
 既存屋根の防音と断熱の効果の上にガルバリウム鋼板の防音と断熱がプラスされます。

今回のケースでは色んな面で、重ね葺きのメリットを活かせると思い重ね葺き施工に致しました。

以下、施工記録写真です。

TAJIMAルーフィング社の改質アスファルトルーフィング材を下葺き
TAJIMAルーフィング社の改質アスファルトルーフィング材を下葺き
屋根材が1次防水の役目をし、このルーフィング材が2次防水となります。
屋根の勾配に対して軒先から順に重ねて葺く事で上から流れてくる水がルーフィングの隙間に流れ込むことを防ぎます。
そのため、ルーフィングには重ねる位置の墨(線)が引いてあります。


余談施工記録

いかがだったでしょうか。

今回の重ね葺きの施工を行ったことでまた何十年と家が守られる事でしょう。
ガルバリウム鋼板がいかに頑丈でメーカーが穴あき25年保証をしていても、施工する者がしっかりと丁寧に施工をしなければ10年と持たないケースもございます。ですので私どもも日頃より細心の注意を払って取り組ませていただいております。

屋根瓦の葺き替え工事も同じく丁寧に行っております。

屋根の事で気になっている方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談下さいませ。